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イエサブ水中ガイド みねっちコラム スミレナガハナダイの性転換

0 Posted by - 2020年9月1日 - ブログ

走る僕、回るカメラ。

9月が入り、台風からの幕開け。

8月は前半はお陰様で、常連さんが順番に足を運んでくれました。

後半は、少しのんびりとしてしまいましたが、

毎日、海に潜り、海の感覚やひらめきを尖らせて磨いております。

8月後半は、ハナダイやハナゴイ種の求愛活動や

「アカネハナゴイの雄の求愛シーン」

子孫繁栄における、オスの誇示行動が目に付いてきました。

「ハナゴイのオス同士の縄張り争いと誇示シーン」

別の言い方をするとフラッシングってやつですね。

上記二種は、特に疑問はなく各自の子孫繁栄に励む行動に

一生懸命なのですが、いまいちピンと来ない・・・

理由が分からない種がいます。

種というか、時期と思いますが、

写真のスミレナガハナダイ。(以下スミレ)

スミレは、オス1に対しメス数匹を囲い

一夫多妻制を採用し、種の繁栄をするのですが、

ハレムのオスが何らかの利用でいなくなると

ハレムの中の1番強いメスがオスに性転換をするのですが、

この写真の子は、性転換中の体色個体。

よく、オカマ体色と評されるが、メスからオスへなので

厳密に言えば、オナベ体色なのである。(笑)

このポイントに居るこのオナベ個体。かれこれ僕が観察するに

もう10年近くは、この体色なのである。

オスの特徴、四角いサロンパス紋が

現れる訳でもなく、メスの真っ黄色な体色な訳でもなく、体色はオレンジ色、

頭部模様は限りなく、オスに近い模様。

そして、しっかり求愛行動をして

ハレムを保とうとしているわけです。

スミレのオナベの婚姻色

頭部がまだら模様に変化します。

婚姻色に変化して、メスに体当たりをするペアリングと言われる

行動をちゃんとメスにして子孫繁栄をおこなっています。

上写真、奥にいるのがスミレのメス体色の黄色です。

分かりやすくいうと、オスの体色になり切れていないオナベ体色の個体が、

いかにもオスなのかと思うようにオスと同じ行動をしているのです。

しかも長い期間、この状態。

おそらくダイバーさんなら、ガイドさんに

スミレのオカマ体色ですと紹介してもらったことがあるはず。

一時的にオスになるための準備期間のオレンジ体色と思いきや、

このオレンジ体色がすこぶる長い。

この個体は、この体色でオスの役割を担っているから

あえてこのハレム内でオスの体色になる理由がないのか。

他に敵対するオスがこの場所にはいないので、

このままで不便は感じていないのであろう。

生物的な進化の必要性がないのであろうか。

ただ、今後、ガイドとして、スミレのオカマ体色(オナベ体色)は

性転換中の一時的なオレンジ体色なので

珍しいから、写真におさめてくださいとは、言えなくなってくる。

なぜならいついってもこの体色なのであるから、珍しくなくなる。

他のオス、すなわち恋のライバルがいないと

紫色のオスの体色、スミレ色になる必要がないのであろうか。

 

ただただ、スミレ色のオスの紫色、

黄色のメスの体色、

オナベのオレンジ色、それぞれの色にはなるが、

懸命に生きる、その姿にカメラを向けてしまいます。

ガイドとして、この体色の状態や意味、時期、期間を伝え

皆様に生物の生きる輝きをカメラに収めてほしいと思います。

9月ハナダイ、ハナゴイ種から目を離せません。

あー楽しい毎日だ。

皆様とご一緒に観察できるのを

楽しみにしております。

イエサブ水中ガイド みねっちでした。

 

 

 

 

 

 

 

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